テレビから2ちゃんねるへ


バラエティは一般に「下品」だとか「くだらない」とか言われるじゃないですか。
あたしも、変なコスプレしたり伏字トークしたり下ネタに持ってったり、わざと相手のデリケートな部分を笑いにしたりするバラエティの感覚はあまり受け容れやすいものではなかったんですが。
この「神をも畏れない精神」って、現在の2ちゃんねるも持ってるものじゃないだろうかと思ったのです。
先日、VIPまとめサイトを見ていたら
キリスト「釣りでしたwwww」
っていうスレが載ってて。
そこではありとあらゆる宗教的権威が笑いものにされてて。
そこにふと「こんなん出来るの日本だけだよな。だ が そ れ が 良 い」というリアクションを見て、ずっとそれが印象に残っていました。
確かに。
権威を笑い飛ばすことにどういう意義があるのか、どうしてそこに意義を見出すのかは今ちょっと上手くまとまらないので触れませんが、それは必要な精神だと思う。
VIPのくだらなさをVipperは愛してるし、まとめるひともそこを見るひともまたそれを愛してるのだと思うんだよね。これがVIPヌクモリティ(違。
・・・すいません、野菜レイプとか結構すきです(笑。愛すべきばかばかしさ。



で、件のバラエティ番組を見ていたらそのことを思い出したわけです。
テレビ・ラジオの黎明期に番組制作に関わったことのあるプロデューサーさんの日記を見ていると、どうもテレビというのはかつてそういう存在だったんじゃないかと。
誰もがひっかかってる因襲、わけもなく囚われてるしきたり、意味のないコード、それらを笑い飛ばすという最強の方法でぶち壊すことを始めたのが「バラエティ」なのではないかと。
テレビ黎明期の革命的なプロデューサーや、実験的・名作的番組の情報を観ていると特にそう思う。
そう思うと大変に近代的なメディアですね。テレビって。
いや、もちろんそれだけで「近代的」なのではないけれど。もっとあるけど。



ただ、テレビが権威と化してきてるからね。
私達の世代からすれば、テレビは新しいメディアでも何でもないわけです。
そこでその精神はウェブに流れたのかなと。ちょっと思ったのでした。



あー勿体ないな、わたしこないだのレポートで狂歌とか狂文についてちゃんと勉強していれば、近世から続くこの庶民の批判精神についてもっと深い考察が出来たかもしれないのに(笑。



オタクを許容しない友人がバラエティもまた「程度が低い」って否定することをちょっとだけ思い出しました。