泣いていいか?

どうして、
実家のこのベッドを連れていかなかったのかわからない。
もう何も考えず、ただただ現実逃避に眠り、泣き、
すべて受け止めてくれたベッド。
春は気が狂いそうになる。
あたしが狂うとしたらきっと東京の春。あの作りものめいた日差しと偽善みたいな陽気。
じゃなきゃ広島の初夏。あの湿度には思い出が多すぎるから。

泣きたい。
そろそろ泣きたい。
どいつもこいつも、勝手なこと言ってんじゃねーよ。
空想の中でそう絶叫して鬱憤を晴らしはじめた私は、そろそろキテる。
実家だから、家族から解放された深夜は、集中して仕事ができるけど
実家だから、自分の忙しさに取り紛れることも、打ち明けるひともいない。
遠く離れすぎて、同時間性なんて感じることが出来ないし。

あぁぁー…しんどい。
こういう時に思うのは、あの頃の私には、常に支え、フォローし、先を行ってくれる友人たちが誰かしらいたんだなということ。
やっぱおめぇら最強だよ。
いてくれなきゃ、困る。
また君達と仕事がしたい。