ヒロシマ

広島で育った人間なら、誰もが一度はみたことがあるんじゃないだろうか。
空襲に遭う夢。
それが起こってもおかしくないような空気が、理解が、ここにはある。
雪の積もった夕方に、机の下に頭をつっこんだ感覚。
疎開に行くか行かないかの決断。信頼できる上司との決別。
迫り来る飢餓。
…とにかく、なんかやたら映像がキレイな夢だった。
この街を離れてまで、この実家を捨ててまで、生き延びたいとは思わなかった。
大きく空を塞いだジャンボジェットと、ゆっくり落ちてくる焼夷弾
雪原の廃墟と夕焼け。

まぁ、たぶん、近所の重機会社のトラックが、うちの前を通過した音を夢うつつに聞いてただけなんでしょうが。
爆発は2回あったから、今日は2台通ったのかね。